失くした言葉 [戦火の生贄] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
戦火と狂気が弱き者達を踏み躙る
愛する家族を失い
言葉さえも失った少女が辿りついた
安住の地
しかし、戦火はそんなささやかな幸せすらも
容赦なく奪い蹂躙する
戦火と凌辱をテーマにした、短編ビジュアルノベルです
テーマ上、残酷な表現があるので、ご注意下さい
サンプル
レビュー
弓や剣で争っていた時代の戦場ではよく見られたという戦火に曝された一般市民に起こる状況を淡々と綴った印象の作品です。内容は悲惨。これに尽きるのに、後味の悪さわない。良質の作品です。
ヒロインの境遇とそれに伴う心情の変化が見どころと思えますね。 どこかの昔では、おそらくは今でもかも、当たり前に起きた現象だったのかも。戦乱とはこういうものだ、と…。
なので、救いなど無し。起こるべきことが起こるべくして起こった。ただ、それだけのこと…。決して、ハッピーエンドとは言えない終わり。胸にズンと蟠るもの残る。
ただこの題名、『失くした言葉』。これをタイトルに持ってきた作者様の意図を考えると、別の見方もできる。この物語の主人公の彼女は、初めからラストまでずっと、自分のことだけを見つめていたと。戦乱の世のことや自分を害した男達のこと、助けてくれた人達の事すら見ていなかった。ただ、『失くした言葉』だけを求めていた。
だから、全てが反転する。この世を謳歌しているだろう男たちも、結局は巻き込まれただけだったと、彼女の引き立て役でしかなかったと。…こう妄想すると、痛烈以上に、恐ろしさすら感じさせてくる。
深読みの楽しさを感じさせてくれる作品です。 法整備のない時代の、しかも戦時下。
基本的人権とかない場所では人間って此処までひどい扱いをされることがあるんですね・
もっとも、あくまで架空の物語としてなら需要のあるジャンルだと思います。
ノベル形式ですが好きなシーンに任意では飛べません。
最も長いお話ではないので、最初は好きなシーンに栞をはさむ事を始めるとストレスにならないと思います。