芙蓉の浄土に安き給う [サキュレント] | DLsite がるまに

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あらすじ

■ストーリー

フレキシブルに成長するとある国の都市。
流れ者の女――ミータオは、幼馴染のリョウと共に住処としていた貧民窟を政策で取り壊され、
今ではストリップ劇場の踊り子をしながらアパートで二人暮らしをしている。
かつて悪い薬に侵されていたリョウは、ミータオの介護をうけて薬断ちの最中だ。
そんなある日、ステージに一目惚れしたという富豪の男・ウツブシがミータオをつけ回すようになる。

ウツブシは言う。
「君は本当は、こんなところにいるべき者ではないのではないか」
リョウとミータオの関係は少しずつ壊れていく。

■概要

「芙蓉の浄土に安き給う(ふようのじょうどにおきたまう)」は背景、文章、音楽、音声のみで進行する一本道の18禁サウンドノベルです。

どこか噛み合わないまま日々を過ごしていく男女や、
出自からして自分を肯定する力が一切なく生きていることが後ろめたい男や、
そんな男を心から愛して支えようと空回りを続ける女や、
選択によってはけなげな女が、実にあっさり別の男に奪われてしまう展開が好きな人におすすめです。

つまり今回はマルチエンドです。選択肢は一度、エンディングは二種類です。

恋仲の男女が引き裂かれて、女が他の男に寝取られる展開を好ましく思わない方へはあまりおすすめできません。

■スタッフ

制作
企画・シナリオ:山野詠子
キービジュアル:おおむね鶴川
音楽:Tirami su Amore!

声の出演
ミータオ:手塚りょうこ
リョウ:三橋渡
ウツブシ:九財翼

スファン:近衛頼忠
沙羅:シスイ

サンプル

レビュー

同人作品だからこそ味わえる追求したいことが少しも薄まってない原液中の原液みたいな作品ってありますよね。
そんなふうに感じる作品の一つだと思いました。
好き嫌いは別れると思います。ハマればどっぷり中毒になってしまうような、暗くて重くて辛くてずーっとトンネルを抜けられないような閉鎖感があり、それでいて暗闇の中で仄かに怪しく発光しているような世界観とストーリーに魅せられる作品でした。
ストーリーの好き嫌いの他にちょっと人を選ぶかなと思うのは男性へのアナル攻めや男性キャラの男性への身売りですかね。
ストーリー的には必要性もある要素だと思うのですがこはどうしても向き不向きが別れるところだと思うので念の為お気をつけを…。あとは膣内での放尿もかな。
私はその辺得意でも不得意でもないですが、プレイ内容というよりストーリーによってすっかり魅せられてしまった感じです。
拗ねたりいじけたり縋ってきたりすぐに壊れてしまうリョウちゃんがたまに辛くてそして愛おしかったです。胸がキュッとなりました。放っておいても構ってもダメになっていってまうリョウちゃんをどうしたらよかったんだ…。
この終わり方がこの作品なんだろうなぁと思いますが幸せになってほしかったです。二人で堕ちて行くしか道はないのでしょうか。
私の陳腐な語彙力ではこんなことくらいしか言えないことが申し訳ないです。
しばらく引きずってしまいそうです。 紹介文にもありますが女主人公(ヒロイン)がゲーム開始時から付き合っている男とは別の男に略奪される展開があり、
これはNTRとされるのでしょうが、そんな簡単に形容してしまっていのかと思えるほどのインパクトです。
サキュレントさんのゲームでは初の選択肢分岐ありのマルチエンド。
ウツブシを選んだ場合は容赦なくヒロインが寝取られ、あまりに救いのない展開ですが、
じゃあリョウを選べば平和になるのか?というとそうでもないのがやるせなく、同時に素晴らしいです。
この作品は美しいです。イラストも、街のビジュアルも、音楽も、声優さんの熱演も、文章もです。
こまで作中の言葉を借りるなら「持たざる者の矜持」を美しく表現したノベルゲームはなかないです。
それから、出演声優さんのファンなら絶対買いましょう。
特に手塚りょうこさんのファンなら絶対、絶対です。
こんな演技はそう聞けるものではないです。
ヒロインの声をオフにしてしまうユーザーさんもいるようですが、オフにしないのをお勧めします。
サキュレントゲームではおなじみの、約束された神キャスティングです。 悲劇的な環境にあって支え合うふたりの男女。この世界は彼らを救済しないので、ミータオに接触してきた男ウツブシも彼女を精神的に傷つけるために接してきます。
選択肢は一か所のみ。フルコンプしてすごく意外だったことは、ウツブシの話がでたらめではなかったこと。それから、リョウちゃんがとっても愛しくなることです。
阿片中毒の仕掛、歌のルーツは各endで開示されますが、劇中要素の嵌り方も美しかった。攻略はウツブシ、それからリョウちゃんendの順で選択したのですが、どちらを選んでも別種の喪失感を得られます。
ゲーム内にリョウ/ウツブシどちら派か…みたいな話題があって、ミータオとの因縁をもっと詳しく知りたいという意味でならウツブシを選ぶのですが、「リョウちゃんを愛しているミータオの尊厳性、その価値を実は誰より理解しているウツブシ」という構図こそがミータオを最も輝かせていると思うし、本作の魅力だとも感じます。
後半でウツブシが唯一感情をみせるシーンがとても映えて感じられました。彼が激昂する理由が好きです、誰も賛美しないミータオの尊厳と美しさをウツブシが惜しむ構図。さすが矜持云々だの持ちかけてきただけのことはある。一方でミータオがリョウちゃんと一緒に過ごす時間のなかで感じるたぷとした、同じ羊水のなかで生きていきたいような、生ぬるい幸福感も愛しい。その膜を破られて動揺するミータオが辛かった!人生を弄ばれている。
成人向け作品だからこそ展開できるストーリーはやるせなく、短いながらも濃厚。どれが欠けても成立しない美しい構成に魅せられました。プレイ後すぐに他人と意見交換して騒ぐよりは、ひとり静かに余韻を咀嚼する、そういう楽しみも与えて頂きました。一日あれば十分プレイできる長さも丁度よかった。気軽に遊べて深い余韻を与えてくれる、素晴らしい作品でした。 サークル様の世界観が好きで購入させていただきました!
動画版と悩んだのですが、自分のペースで読めたらよいかなということでこちらにしました!
タイトルからとても惹きつけられ、内容もまたすごく楽しめました!恋人がいる状態でスタートするのがとっても面白かったです!
クリアし終わると喪失感がすごすぎて、ちょっと引きずってしまうところもあるのですがやらなければよかったという後悔はなくむしろやってよかった!と思える作品です。
恋人がいる状態でスタート、NTR展開からのそれぞれのお話で
ぜひこれはプレイしてもらいたいです!
音楽がとってもよくて、音楽きたさにちょっとプレイしたりしています! もう文章がすごくいです。この陰鬱な感じがツボでした。
声優さんもあっていて、この陰鬱な世界にすっかり引き込まれてしまいました。この世界観が好きです。中国かな。上海かなみたいな。
寝取られの物語なんですが、本当に自然に寝取られるので違和感がなく
「あ～、わかるぅ～」みたいな納得感がありました。
このシナリオライターさんの世界が好きすぎます。
すごく素敵な作品でした。 乙女ゲームでは通常は女主人公と相手男性の恋愛を楽しみ、カップリングや男性キャラに萌えるのが主だと思うのですが、私は主人公ミータオの強烈な生き様が心に残りました。
…いや、リョウちゃんはかわいんですよ? 心情には理解も共感もできる部分は多かったですし。ウツブシも…理解はできますし、嫌いではないです。
ですがミータオというやばすぎる女が、プレイし終わってしばらくしてからも頭から離れないんです。
リョウエンドの最後は個人的に最っ高でした…!
作者様はプレイされた方がリョウ派かウツブシ派かが気になるご様子でしたが、私もぜひどちら派か、皆様と語り合ってみたくなりますね。
使われている音楽も曲数の少なさが気にならない、異国情緒あふれる良曲揃いです。
そして声優様の熱演は必聴です。凄まじいとしか言い様がありません。
この物語が存在する時代に生きていて本当に良かった。
かわってくださったすべての方々に感謝です。