鉄条の囹圄 [冬のいもうと] | DLsite がるまに
あらすじ
いばらの中に落ちた種は、いばらに飲まれるより他にない――
四旬節。
復活祭を待ちわびる早春の犬釘市には、あたかもキリストの受難を彷彿とさせる暗雲が立ちこめていた。
受荊者――異能の荊を開花した者達の手による、無軌道な異常犯罪。
悪意のお膳立てに、誰もが喜々として堕落していく中。無法な受荊者を人知れず討ち続ける者達がいた。
ブラザーフッド。鉄槌同盟の野望を阻止するべく集った、囚人を狩る囚人達。
贖罪に人生を捧げた男。
自分の過去に敗れた男。
負い目に苛まれる少女。
灰に還り損ねた迷い猫。
しかし世界は、囚人の足掻きなどものともせずに。至るべき結末へ収束する――
これは、本当の残酷に抗う物語。
サンプル
レビュー
正直なところバトル作品にはあまり惹かれるタイプではなく、ましてや全年齢作品だったので購入するかはかなり悩みました。
ただ、評判の良い冬のいもうとさんの新作(前作から4年ぶり!)ということで、期待を胸に購入。
先程無事に結末を見届けましたが、本当にやってよかったと思える作品でした。
緩急の付いた展開とい、シナリオの読みやすさ、キャラクターたちの台詞回し、どれをとっても一級品。
もと苦手意識を持っていたバトル作品だったのに、
気付けば作品に引き込まれて、ブラザーフッドの活躍を楽しみに見守っている自分が居ました。
登場人物たちの魅力もさることながら、
鉄条の囹圄という世界に根付く作品のテーマに気付いた時には舌を巻きました。
そして最後までやって、あこれは本当の残酷に抗う物語だったのだなと実感。
私にとって、忘れられない作品になりました。 これはある兄弟の、ある「作者」の、愛する者へのラブレターみたいな作品だなあと思います。「作者」もキャラも血反吐きながら綴られたんだろうなあ、みたいな。かくいう読み手の私も何度心えぐられて絶望したかわからんですwラブレターが人の心を抉らないとは限らない。
手法そのものは多分一周回って王道だと思うんですが、こうも泥臭くしつこくひっくり返されまくるとこの作者にしか描けんなあと思います。
最後まで読んだら確かに素晴らしい物語だったけど…いろ反則w色々振り回されたけど最後のあのCGにはやっぱり泣かされたし、むちゃくちゃな物語を綺麗に閉じたキャラクターと「作者」に中指立てながら拍手するしかないような…兄弟の物語としては歪みも泣き要素も含めてとにかくすごいとは思います。
最初はをろくかわいとかデレしてたし敵側の歪んだ親子愛とかにも泣いた気がするけど後半で全部吹き飛んじゃった。
でも正直ラスボスはあまりにしつこいし性格悪すぎて嫌いです。彼の苦悩と贖罪は理解出来ますが全てを肯定は出来ない。
それはこの作品に対しても同じかなあ。休日に朝から夜まで休憩挟みつも最後まで止まらないくらいは面白かったです。でも個人的な気持ちとして全肯定も出来ない、そんな作品。
決してそれだけではないとはいえ、キャラと途中までの物語を素直に楽しんでた読者に小便引っかけてるような作品ではあるからね。(キャラに対しては比喩でなく本当に引っかけてる)。いやでも途中で出てくる「主人公」のキャラはやけに鼻につくなーとは思ったんですよ、うん。
本当、ある種の狂気みたいな作品だと思う。これ書いた作者もあがいたキャラクターも最後まで付き合っちゃった読者も。なんというか、カテゴリーエラーな作品。
※このレビュー内の「作者」は現実の作者を指すものではありません。念のため。 公式にプレイ時間は7~8とありますが自分は12時間ぐらいかりました。
おそらく意図的に短く表記してるのだと思います。
あと途中、進められなくなるところがありますがリードミーを読んで解決しました。
ネタバレになるので詳しく語れませんが異能力バトル物かと思いきやまさかの展開に驚きました。
女性だけでなく男性でも楽しめる内容だと思いますが
創作をしている人にはかなりきついかもしれません。
自分は創作はしてないのですがそれでも傷で傷を抉るような話できつかったです。
それでも一気に読ませてしまう燃え、感動、絶望そして救いのあるすばらしい傑作です。 前に冬のいもうとさんのフリーゲーム3作品をプレイさせてもらって特にSALAMANDERと糖衣がとても好きなので鉄条の囹圄を買いました。
ストーリーが予測不可能で楽しめました。
最後に報われて良かったです。
公式で7~8時間と書いてありましたが私にとってはそれ以上の大ボリュームでした。
readmeを読んでおくと攻略?の手がかりがありますよ。
このノベルゲームの評価は高く、
OP movieと
TERAさんの歌うOP曲も良かったので
「鉄条の囹圄」をプレイしてみました。
魅力的なキャラクターやバトルなど
面白い要素が満載で
とても楽しむ事が出来ました。
ボリュームもあり、長い時間遊べます。
冬のいもうとの作品をプレイしたことがない方も
ぜひプレイしてみてください。 フリーの二作品をプレイして、こちらの作品にも興味をもっためダウンロードしました。作品前半から中盤にかけての熱いバトル描写はとてもよかったですし、ブラザーフッドのメンバーの交流はあたかくて癒されました。
そのせいか後半からの結末に至るまでの展開はちょっとなんとも言えない気持ちになります。ある人物の独白部分が長くなり、色々なものを詰め込みすぎたせいか読者の理解が追いつかなくなります。作者様が自分のために書きたかった作品であり、読者は観測者にすぎないのかもしれないと思わされます。
かなり独特な作品なので、覚悟してからプレイすることをおすめします。