蟲ッ刻 第二章〜巡〜 [ヨツツジエコー] | DLsite 同人 – R18
あらすじ
神ッ刻島(かみつどきじま)。
大仰な名前のその島は、太平洋に転々と浮かぶ伊豆諸島に在る。
そこは【物語が生きる】島。
隣の島へ渡るにも数時間の船旅を要する、絶海の孤島。
島を訪れるは、三人の少女。
姫子(きこ)、心魅(ここみ)、奈々々(ななな),。
三人は、島に伝わる神錆びた伝承を耳にする。
【二十五日様】。
神隠し、天罰、呪い。
人々が口にする伝承はそれぞれ微妙にニュアンスを変え、真相は煙に巻かれていく。
島はいつしか暗雲に閉ざされ、三人は分断されていき……。
そして、運命の【二十五日】が訪れた—。
異能力者、伝説、伝承。
奇異なるモノが背後に蠢く、異能伝奇系バトルミステリー。
蟲ッ刻(これ)は、人と神と——物語の(そういう)物語(ゲーム)です。
抗えど、諦めど。箱庭の宴は、終わらない。
サンプル
レビュー
ヨツジさんの作品を蟲の目から見させていただいてます。今回の蟲ツ刻も、蟲の目に勝るとも劣らない、非常に綿密な設定の舞台と、先の展開の読めないミステリーを繰り広げています。
蟲の目はプレイしてないという方でも問題なく、プレイできる内容になっていますし、勿論蟲の目をプレイした方であれば、より深く、この世界観に浸れることでしょう。
シナリオについては是非その眼で確かめてほしいので、あまり多くは語りませんが、二転三転する展開で、冗長さは一切感じさせません。とにかくどん読み進めたくなってしまいます。
そしてなんといっても今作から声が付いたこと。これは非常に魅力的です。またこちらは一章とのセットにもなっていますから、初めての方でも一章から買う必要はなくなっているのも良心的です。
ただしいくつか欠点も述べます。
先ず一つ目が、このゲームの仕様です。UI面などは一般的なノベルゲーとしては問題ないものですが、仕様なのかわかりませんが、ゲーム画面以外、例えばプラウザなどを触ると、ゲームが非アクティブになってしまいます。ながらプレイをしたい、というわけではありませんが、いちキャラクターのボイスまで停止してしまうのは少し煩わしく感じました。
次に選択肢です。これは前作からそうでしたが、この作品にはルート分岐というものはありません。勿論選択肢での分岐を作るというのは、シナリオを二つ作るのと同義ですが、やはりノベルゲーの醍醐味は、予測できないストーリーへの緊張感だと思います。特にこうした伝奇モノでは。
良し悪し両者を述べましたが、総評しても値段以上の価値のあるゲームだと思います。このタイプのゲームが好きな方で、購入を迷われている場合はプレイをお薦めします。