おすすめレビュー
作品冒頭、ヒロインの砂羽が巨漢ともつれあいつ爆発したビルから落下するシーンから始まりますが、この一連の流れがとにかく圧巻!アニメーション的な誇張が多分に含まれますが、よく動き、よく物が壊れ、テンポよく進んでいくアクションはまるでハリウッド映画のような手に汗握る展開です。その後、親交を深めた同じく殺し屋のボーイフレンド(?)音分利が、砂羽の身元引受人(という名目で砂羽を殺し屋兼性奴隷としてこき使っている)赤井に命を狙われる展開に。地下鉄車内でのアクションで追い詰められる音分利、そして万事休すかというところで助けに入る砂羽。この二人のアクションは、セクシーとかチラリズムとかではなく、どこか色気を感じます。
赤井たちを追い詰めようとした砂羽・音分利ペアですが、あと少しのところでかなわず、砂羽は赤井によって、音分利の目の前で陵辱されてしまいます。決して長い場面ではないのですが、寝取られや敗北陵辱にも通じる喪失感が味わえる、極めて上質な濡れ場でした。殺し屋らしく(?)感情を出さずに淡々と喋ってきた砂羽が、嫌がっても聞き入れられず、犯されるまに嬌声をあげ、突如か弱い少女のような一面を見せるのですが、これが劇中の赤井のセリフ通り芝居なのか、あるいはこれこそが砂羽の本心だったのか。決して長い場面ではありませんが、非常に濃密で、印象的なシーンでした。
気になる砂羽と音分利の行末は、ぜひ本編で確かめてみてください。掛け値なしの名作です。
あらすじ
女子校生と殺人請負人、2つの顔を持つ美少女・砂羽。
組織に決別しようとする音分利の始末を赤井に命じられる……。
音分利に銃口を突きつける砂羽!
プラトニックな愛情か?
殺し屋の性か?
冷酷なクライマックス!
そして砂羽は何処へ……
梅津泰臣、全身全霊のハイクオリティ問題作 待望の完結編。